
文/絵 Rod Campbell | |
Print length 18 pages | 出版年月日 1982 |
150L | |
1-3歳 |
『Dear Zoo』の紹介
1.あらすじ
「I wrote to the zoo to send me a pet…(ぼくは動物園にペットを送ってもらうようにお願いしました)」という一文から始まるこの絵本は、主人公が動物園にペットをリクエストするところから展開します。動物園から次々と送られてくるのは、サル、ライオン、ゾウといったさまざまな動物たち。しかし、それぞれに「大きすぎる」「怖すぎる」「重すぎる」などの理由があり、ペットとしては適していません。
子どもたちは、本に仕掛けられたフラップをめくることで、次にどんな動物が現れるのかを予想しながら楽しめます。最終的に、動物園は「パーフェクトなペット」を見つけ、主人公は大満足。シンプルな物語の中に、ワクワク感や期待感が詰まった作品です。
2.読んだ感想
『Dear Zoo』は、シンプルながらも子どもたちを惹きつける魅力が詰まった一冊です。フラップをめくるたびに「次はどんな動物がいるのかな?」と期待感が高まり、最後まで飽きることなく楽しめます。
この本を読んで、親子で「どの動物がペットにぴったりかな?」と話し合ったり、「ライオンは強そうだね」「ゾウはとっても大きいね」と動物について学んだりすることができます。また、繰り返し読んでいくうちに子どもたちがフレーズを覚え、一緒に読めるようになるのもこの本の魅力の一つです。
多くの家庭で長く愛され続けているのも納得の作品。フラップをめくるワクワク感、分かりやすいストーリー、かわいらしいイラストが合わさり、小さな子どもたちにぴったりの絵本です。
3.作者について
『Dear Zoo』の作者、ロッド・キャンベル(Rod Campbell) は1945年にスコットランドで生まれました。幼少期をジンバブエで過ごし、その後イギリスに戻り、有機化学の博士号を取得。その後、1980年に児童書の出版業界に入り、インタラクティブな絵本のデザインに取り組むようになりました。
彼の代表作『Dear Zoo』は1982年に初めて出版され、大ヒット。その後、さまざまな言語に翻訳され、35年以上にわたって世界中で愛され続けています。また、キャンベルは『Noisy Farm』や『Oh Dear!』といった幼児向けの絵本も手掛けており、シンプルながらも子どもたちを惹きつける仕掛け絵本の名手として知られています。
4.おすすめのポイント
① フラップをめくる楽しさ
この本の最大の魅力は、ページごとに仕掛けられたフラップ。めくるたびに新しい動物が現れるので、子どもたちは「次は何かな?」とワクワクしながら読み進めることができます。
② シンプルで覚えやすいストーリー
「動物園からペットを送ってもらう」という単純な設定ながら、繰り返しのリズムがあり、小さな子どもでも理解しやすい構成になっています。繰り返し読んでいくうちに、子ども自身がフレーズを覚えて口ずさむことも。
③ 動物の名前や特徴を覚えるのにぴったり
動物の名前を覚えたり、それぞれの特徴について話したりすることで、語彙力を育むことができます。また、「ライオンは怖いね」「ゾウは大きすぎるね」といったやり取りを通して、物の特徴を学ぶこともできます。
④ 世界中で愛されるロングセラー
1982年の出版以来、多くの言語に翻訳され、35年以上にわたり世界中の親子に読まれ続けています。その普遍的な魅力は、どの時代の子どもたちにも通じるものがあります。
5.まとめ
『Dear Zoo』は、シンプルながらも子どもたちを夢中にさせる仕掛け絵本です。フラップをめくるワクワク感、リズミカルな文章、愛らしいイラストが組み合わさり、小さな子どもにとって理想的な絵本の一つとなっています。
親子のコミュニケーションツールとしても最適で、「次はどんな動物が出てくるかな?」と一緒に予想したり、「キリンは大きすぎるね」と特徴を話し合ったりすることで、楽しみながら学ぶことができます。
30年以上にわたって世界中の家庭で愛され続けているこの絵本は、今後も世代を超えて読み継がれていくことでしょう。親としても、子どもの成長とともに何度も読み返したくなる一冊です。